
こんにちは、かりんとうです。【めざせFP3級】シリーズ2回目は資金計画について勉強していきます。
第1回はFPの基本とライフプランニングについて学びました:【めざせFP3級合格】ライフプランニング
ぜひ第1回もご覧ください。
資金計画を立てるための6つの係数
ライフプランニングによって現状を把握し必要な資金が分かったら、実際の資金計画を立てていきます。
そのためには元手から数年後の資金を計算したり、必要資金から積み立て金額を逆算する必要があります。ここで忘れてはいけないのが複利の力です。株式や債券、銀行預金には利息が付きます。
資金計画には、利息で増える資産も織り込む必要があります。
利息を織り込んだ計算を行うためには6種類の係数を使います。それぞれの係数とそれらを用いるタイミングは以下の通りです。
- 終値係数:今の資金を元手に年利○%で運用したときに□年後の金額がいくらになるか?
- 現価係数:年利○%で□年間運用したとき△万円用意するために今の元手いくら必要か?
- 年金終値係数:年利○%で毎年△万円積み立てたとき□年後の金額はいくらか?
- 減債基金係数:年利○%で□年後に△万円用意するためには毎年いくら積み立てればよいか?
- 資本回収係数:△万円を年利○%で運用しながら□年間で使い切るとき毎年の受取額はいくらか?
- 年金現価係数:□年間毎年△万円もらうためには年利○%とすると今いくらの元手が必要か?
これらの係数の値は運用期間と年利率によって変わります。
係数を導出する計算式もありますがFP3級では係数の数字があらかじめ与えられており事例に応じて適切に係数を使えるかどうかが重要になります。
実際の試験問題では『500万円を年利3%で5年間運用した場合の金額は580万円である。』のような文章の正誤を問う形式で出題されます。与えられた係数の中から正しいものを用いて正誤を検証することになります。
この場合では期間5年、年利率3%の場合の終値係数(1.1593)を用いると約580万円となり正しい文章となります。
計算式は以下のようになります。
- 終値係数×今の元本=将来の金額
- 現価係数×目標金額=必要な元本
- 年金終値係数×毎年の積立金額=将来の金額
- 減債基金係数×目標金額=毎年の積立金額
- 資本回収係数×今の元本=毎年使えるお金
- 年金現価係数×毎年使うお金=必要な元本
これを見ると終値係数と現価係数、年金終値係数と減債基金係数、資本回収係数と年金現価係数は表裏一体になっていることが分かりますね。
この計算はとにかく数をこなして慣れるのがいいと思います。
資金準備の方法
必要な資金が分かったら次はその資金をどうやって用意するかが問題となります。主にライフイベントの3大支出である教育資金、住宅資金、老後資金を用意する方法を考えることになります。
教育資金
教育資金の準備方法は貯金の他に以下のものが挙げられます。
- 学資保険
- 教育ローン
- 日本学生支援機構の奨学金
学資保険のポイントは貯蓄機能と保障機能
学資保険は決められた期間、保険料を支払えば満期時に保険金を受け取れる保険です。ポイントは以下の2つです。
- 貯蓄機能:一定期間で保険料を払い込めばその後は保険料が不要で払い込んだ金額以上のお金がもらえる
- 保障機能:途中で親が亡くなってしまったらその後の保険料の払い込みは不要で満期と同等の保証が受けられる
払込保険料よりも大きな保証金額が得られますが、払い込み中に引き落としができず、途中解約すると元本割れすることがデメリットです。
保障機能に関しても掛け捨ての生命保険と保障が被るので生命保険で十分なように思います。
貯金が全くできないようなタイプの人が無理やり貯金するにはいい商品なのかもしれませんね。
教育ローンには公的ローンがある
教育ローンには民間ローンの他に国の教育ローンである教育一般貸付が存在します。
- 融資限度額:1人当たり最高350万円
- 金利:固定金利
- 返済期間:最長15年
- 融資元:日本政策金融公庫
- 世帯年収制限がある(高年収だと受けられない)
教育一般貸付は年収の低い家庭でも教育を受ける機会を損なわないようにするための国の制度ですね。民間のローンに比べると金利が低いことや金利の上昇がないことが特徴です。
奨学金制度には貸与型と給付型がある
奨学金制度は教育資金として真っ先に考えられるものですよね。奨学金は日本学生支援機構が実施するもので、主に2つに分けられます。
- 貸与型:第1種奨学金(無利息)奨学金と第2種奨学金(利息付)
- 給付型:返済不要の奨学金、高等教育の修学支援新制度
貸与型の第1種奨学金は無利息な分、学力や家計の収入基準がキツめに設定されています。
給付型の中でも高等教育の修学支援新制度は2020年4月に新設されたものです。試験のねらい目ですね。
- 支援対象:大学、短大、高専、専門学校
- 支援内容:授業料と入学金の減額や免除(学校側)、給付型奨学金の支給(日本学生支援機構)
- 支援対象:収入、資産の要件を満たし進学先で学ぶ意欲がある者
この制度は大学等修学支援法に基づいて低所得者世帯の高等教育を支援するものです。奨学金よりも支援が手厚い分、留年したり停学になった場合には支援を打ち切られる上、受けた支援金を返還しなければならないという厳しい打ち切り基準が設けられています。学ぶ意欲が重要ということですね。
教育資金のまとめ
- 教育資金は貯金の他、学資保険、教育ローン、奨学金で準備できる
- 学資保険は貯蓄性と保障機能がポイント
- 教育ローンには国のローンである教育一般貸付制度がある
- 奨学金は貸与型と給付型があり、貸付型には無利息の第1種と利息付の第2種がある
- 給付型の新制度として高等教育の修学支援制度が新設された
- 修学支援新制度は返済不要の代わりに厳しい打ち切り基準が設定されている
私は恥ずかしながらFP3級の勉強を始めるまで教育一般貸付の存在を知りませんでした。勉強しないと知らない制度がたくさんありますね。
長くなってきたので住宅資金と老後資金のまとめは次回にします。
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